たとえそこに石碑しかなくても

京都周辺で訪れた史跡を記録がてら綴ります。たとえそこに石碑しかなくても、往時に思いを馳せます。

青蓮院

青蓮院に行ってきました!

 

地下鉄東西線東山駅から東にしばらく歩き、神宮道(北側に平安神宮の大鳥居が見えて、神宮道ってそういうことか、と思いました)で折れ曲がると辿り着きます。

知恩院の隣にあるので、観光の方は知恩院を頼りに行くと良いのでしょうか。

 

青蓮院に着くまでに、面白いものを発見しました。

それは、坂本龍馬とお龍の結婚式場跡。結婚式場というと何やら現代的な言い方のような感じがしますが、元治元年(1864)に「内祝言」を行った場所だそうです。お龍の父・楢崎将作が青蓮院宮に医師として仕えていた縁から、この地が選ばれたようです。

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さて、青蓮院の話に行きましょう。

 

青蓮院は天台宗総本山比叡山延暦寺の三門跡の一つ。門跡寺院という、門主を代々皇族か摂関家が務めてきた寺院になります。

歴代門主の中でも有名なのが第三世慈圓と第十七世尊圓親王でしょうか。

 

慈圓は「神皇正統記」と並んで中世を代表する史論と言われる「愚管抄」の作者。

尊圓親王伏見天皇の皇子で、和風唐風を融合した独特の書風を確立し、青蓮院流と呼ばれました。

どちらも日本史の教科書で読んだことある…!という安直な感動を覚えました。

 

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紅葉も見事でした

青蓮院は、大火により天明八年(1788)に御所が炎上した際には、仮御所となったそうです。その時に、後桜町上皇がご使用になった御学問所が、上の写真の好文亭。現在の建物は、復元されたものだそうです。

 

そして、なんといっても庭が見事でした。伝相阿弥朔の築山泉水庭、伝小堀遠州作の霧島の庭、大森有斐作の庭、宸殿前苔の庭、とたっぷり楽しめました。

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霧島の庭

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宸殿前苔の庭

宸殿前の庭には、木で隠れていますが、鐘があり、撞くことが出来ました。

 

京都で色んなお寺を訪ねる度思うのですが、どこに行っても庭が本当に綺麗。必ず感動して帰ってこれる気がします。

今回もまた一つ、私の中の素敵な庭リストに青蓮院が追加されました…!

 

それでは、今回はこの辺で。